2024年2月13日火曜日

目次

2024年2月
炭関連テーマ 一覧

2023年4月9日
旅箪笥 点前の終わり 柄杓を棚に掛ける
2023年3月2日
茶事の箸、黒文字など」 

2022年10月
掻き上げ灰 風炉
2022年8月
茶碗を出す 向き
2022年5月
稽古と茶事との動作の違い
2022年4月
旅箪笥の戸 薄茶器拝見の場合の扱い 炉」「釣り釜 炭点前 鎖を扱う時機
2022年3月
炭斗 羽箒火箸香合を下ろした後 鐶と枝炭 炉
2022年2月
結び柳
2022年1月
菓子 棹物 切り方

2021年12月
五徳を据える 炉
2021年11月
お茶 御茶 粗茶
2021年7月
薄茶 棚物 初飾 二飾 三飾 総飾 割飾
 2021年6月
竹の蓋置
 2021年5月
七種蓋置
2021年4月
 「旅箪笥 柄杓・蓋置飾り残し 棚板 炉」「旅箪笥 中棚の3通りの扱い 薄茶 炉
2021年3月
花を生ける時の留意点(1)
2021年2月
膝と柄杓の位置 炉 小棚、運び
2021年1月
筒茶碗 扱い」「帛紗 さばく時の指使い

2020年12月
抱清棚 初炭 羽箒の扱い」「椿 炉の花
2020年11月
茶杓 拭き漆
2020年10月
十五夜
2020年9月
風炉と釜の高さ
2020年8月
利休 染付茶碗は使わなかった」 
2020年7月
風炉 花(木槿、芙蓉、水引)切り方
2020年6月
膝の上で茶碗を扱う 亭主
2020年5月
火吹き竹
2020年4月
お茶湯 炉
2020年3月
帛紗 左腰(右腰)に附ける 刀掛け炭点前 火箸を左手(右手)に移す 炉
2020年2月
茶碗の飲み口
2020年1月
大棚 水指の蓋 扱い方 炉
2019年12月
布巾 雑巾 折り方
2019年11月
点前 稽古 終りのお辞儀
2019年10月
茶通箱
2019年9月
茶碗にお湯を注ぐ 水を注ぐ
2019年6月
二重切 花入 花を入れる」「平炭斗 炭点前 炉(2)
2019年5月
茶カブキ 掛帛紗 扱い」「ギッチョ炭 名称由来
2019年4月
踏込床
2019年2月
茶事 案内、前礼、礼状の実際」「尺 間 寸法 長さ単位
2018年12月
平炭斗 炭点前 炉
2018年10月
蓋置の扱い(置く、取る)」「濃茶 仕服を置く場所
2018年9月
老松割蓋の茶入
2018年7月
柄杓 お湯(水)を汲む」「お茶を点てる 留意点 茶の量 お湯の量
2018年6月
風炉 炭点前 釜を引く」「炭 洗う 原料
2018年5月
火箸を突く 炭点前
2018年4月
後炭 準備 茶事
2018年3月
稽古 お辞儀 総礼 茶事(2)
2018年2月
濡れ灰を作る 撒き灰 炉」「道具 仮置き 客
2018年1月
紹鴎棚 地袋の柄杓・蓋置を使う 薄茶 炉炭点前 炭を挟む 炭をつぐ 炉
2017年12月
瓢(ふくべ)炭斗
2017年11月
四方棚 柄杓・蓋置
2017年10月
風炉 台子(又は長板)一つ置き/大板 柄杓・蓋置茶碗と茶器(茶入)の置き合せ 道具の格
2017年9月
高麗茶碗 特徴など
2017年8月
饅頭の食べ方 菓子
2017年7月
扇子 膝横に置く干菓子 季節に合わせた銘
2017年6月
畳の境に座った時 客
2017年5月
茶事 障子を開ける 退出時の障子」「台子 点前 歴史」「前茶 茶事
2017年3月
茶事 流儀違いと客の振る舞い」「香合」「露地箒 しゅろ箒 わらび箒
2017年2月
面桶 曲げ建水 こぼし
2017年1月
手紙 名宛人・差出人 書き方」「小間 台目切 初炭点前 羽箒・香合隅炉 炭点前 拝見
2016年12月
重ね茶碗 茶事 今と昔置き道庫 広間 炉 濃茶柄杓湯返し 竹蓋置 広間
2016年11月
旧暦 秋 菊」「京 名水
2016年10月
掛物 掛軸 風帯 掛緒 巻緒
2016年9月
茶事 懐石 元伯宗旦 覚々斎」「匁 斤 重さ」「茶壺 口切り三重棚と二重棚
2016年8月
平水指 割蓋棗 濃茶入としての扱い」「四滴茶入
2016年7月
後炭 釜に水 茶事
2016年6月
稽古 お辞儀 総礼 茶事」「桑小卓 柄杓・蓋置 建水・蓋置
2016年5月
組合点 習事風炉 大棚、長板」「風炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒
2016年4月
向切 炭斗に炭を組む 小間 炉大水指 大口 炉大水指 大壺水指 炉」「美味しいお茶 茶の湯自慢初座後座 衣服替え 茶事
2016年3月
抱清棚腰掛 円座 煙草盆 手あぶり 茶事
2016年2月
花所望 茶事(2)花所望 茶事(1)
2016年1月
長板 色々」「小袋棚 炉 濃茶点前」「小袋棚 即中斎好み台子・長板 諸飾 炉 火箸・建水・蓋置の扱い等柄杓を構える 左手 握り方炭をつぐには炉 長板 諸飾 炭点前大棚 初炭 羽箒・香合を飾る(飾らない)
2015年12月
かき立てツマミ 鐶ツマミ 共蓋の釜男子 帛紗を使って釜の蓋を取る重ね茶碗 島台茶碗 亭主の点前 炉重ね茶碗 島台茶碗 客の作法釜に水を足す 炉・風炉」「包み帛紗 濃茶 棗
2015年11月
掛物と後ろの壁」「帛紗の寸法
2015年10月茶事 炭拝見 風炉」「風炉一つ置 茶器仮置き」「掛け花入」「茶入の袋 置き場所 棚物」「柄杓・蓋置 飾り残し」「風炉 大板 (5) 炭点前風炉 大板 (4) 飾り残し柄杓を使う風炉 大板(3)点前の終わり風炉 大板(2)点前の始め風炉 大板(1)風炉の位置炉釜の大きさと季節 覚々斎立鼓の花入 覚々斎茶筅の結び目
2015年9月
床の掛物と花入」「寸法 8寸色々」「三木町棚 江岑棚
2015年8月
茶事 座掃(小間) 初座・後座」「茶事 初座 迎付から席入迄の時間茶事 初座 亭主迎付 客の動き」「雀瓦 照明
2015年7月
板床」「絞り茶巾 風炉 炉
2015/6月
薄茶をすくう ガケ 茶器」「拝見物を水屋に下げる 茶事」「水指 濡らす」「器の持ち方自然な「手」の位置」「桑小卓 風炉 平建水
2015/5月
竹蓋置」「唐金 モール 砂張 銅の合金」「濃茶の点て方 濃さ薄茶の点て方 お茶の量 お湯の量」「茶筅の使い方、握り方 薄茶を点てる濃茶 濃さ 元伯宗旦
2015/4月
小間 茶道口 立って入る時」「下座床 濃茶 客 茶碗と出し帛紗」「牙蓋 「す」 茶入の蓋正客の席 表千家 上座床・下座床」「菓子と黒文字 茶事
2015/3月
お辞儀 一礼」「煙草盆 火入 炭」「炭の寸法
2015/2月
茶事の杖」「青竹の蓋置、灰吹き 茶事」「黒文字 青竹 保存方法懐石の箸など小物 寸法」「逆勝手 客 お茶の飲み方」「会記 茶会記お茶と菓子」「濃茶 亭主相伴 一客一亭 茶事
2015/1月
薄茶 亭主相伴 茶事」「湯桶 蹲踞 茶事茶事 案内状 返書 前礼 礼状籤(くじ)当たった時には炭台 炭点前 炉炭台 炭その他の配置露地笠の持ち方 茶事露地笠 茶事」「露地笠を置く 茶事四季と旧暦の月の名称」「雨の時の席入 茶事腰掛の正客の座 露地草履を脱いで置く位置 茶事茶碗の持ち方蓋物の扱い 茶事 懐石
2014/12月
紙釜敷 炉 風炉」「煙草盆の煙管(キセル) 使わざるべきか?」「金属の花入 使う前手水鉢の柄杓」「客 入口の手がかり」「畳 京間」「月の色々の名称」「花を切るには吊り棚(左隅) 小間 本勝手 柄杓と蓋置
2014/11月
天下三肩衝」「釜の湯 煮え音」「竹台子 一つ飾り」「腰掛 煙草盆 円座 扱い秋の七草」「羽箒 羽根 炭点前」「中仕舞 炉 濃茶 風炉 薄茶 広間本仕舞 点前の終わり」「溜塗 春慶塗 掻合塗 漆」「薄板 丸香台 花入島台茶碗 如心斎 重ね茶碗」「煙草盆 小奉書」「黒木 大原女」「仕服の紐 緒縒
2014/10月(3)
茶入・茶器・茶碗等の格 扱い」「君台観左右帳記 足利義政茶事 灯り 小間・竹檠 広間・短檠」「利休作 竹花入 小田原の陣 韮山炉 濃茶 中蓋」「炉 五徳の爪の向き茶事 初座 迎え付 覚々斎利休七哲」「懐石 終わり 箸を落とした後懐石 初め 膳を出す
2014/10月(2)
柄杓と蓋置 扱い」「稽古 煙草盆と菓子器の運び出し お辞儀大海茶入 濃茶 胴拭き お茶をはく 茶杓」「懐石 始まり 飯碗と汁椀 銚子花台 とじ目」「建水 持って退出 回り方」「耳付き茶入 濃茶 お茶をはく風炉 土風炉 炭点前 終り」「懐石 器 返す」 「茶入の仕服 生地 利休大棗 お茶のはき方 利休」「茶入の仕服 ひだの数風炉 敷板・風炉・釜 向き」「茶事 寄付 半東の案内」「茶事 話題菓子器と蓋 扱い」「風炉 香合の位置 炭点前」「茶事 つくばい 柄杓 後座入り
2014/10月(1)
道具 高さと直径 筒物」「運び 濃茶 茶入 水指花入と花の量茶事 客 手がかり」「懐石 亭主 給仕口を閉める」「道具と季節感客 正客 座る位置 貴人畳」「風炉 花 陰暦9月」「濃茶 茶入 胴拭き風炉 中置 薄茶 仕舞い」「風炉 中置 釜の蓋風炉 中置 濃茶(拝見に出す時の茶碗の仮置き)」「風炉 中置 濃茶(始まり)菓子を頂く時の懐紙の使い方」「風炉 中置の水指運びの足さばき

炭関連テーマ 一覧

 2022年10月7日 「掻き上げ灰 風炉
2022年4月24日 「釣り釜 炭点前 鎖を扱う時機
2022年3月31日 「炭斗 羽箒火箸香合を下ろした後 鐶と枝炭 炉

2021年12月22日 「五徳を据える 炉

2020年12月9日 「抱清棚 初炭 羽箒の扱い
2020年5月8日 「火吹き竹
2020年3月22日 「炭点前 火箸を左手(右手)に移す 炉

2019年6月2日 「平炭斗 炭点前 炉(2)
2019年5月3日 「ギッチョ炭 名称由来

2018年12月20日 「平炭斗 炭点前 炉
2018年6月14日 「風炉 炭点前 釜を引く
2018年6月8日 「炭 洗う 原料
2018年5月10日 「火箸を突く 炭点前
2018年4月21日 「後炭 準備 茶事
2018年1月3日 「炭点前 炭を挟む 炭をつぐ 炉
2017年12月18日 「瓢(ふくべ)炭斗
2017年3月8日 「香合
2017年1月10日 「小間 台目切 初炭点前 羽箒・香合
2017年1月10日 「隅炉 炭点前 拝見
2016年7月6日 「後炭 釜に水 茶事
2016年5月11日 「風炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒
2016年5月11日 「炉 炭点前 炭斗動かす 羽箒
2016年4月12日 「向切 炭斗に炭を組む 小間 炉
2016年1月11日 「炭をつぐには
2016年1月11日 「炉 長板 諸飾り 炭点前
2016年1月11日 「大棚 初炭 羽箒・香合を飾る(飾らない)
2015年12月17日 「釜に水を足す 炉・風炉
2015年10月19日 「茶事 炭拝見 風炉
2015年10月5日 「風炉 大板(敷板)(5) 炭点前
2015年3月3日 「炭の寸法
2015年1月7日 「炭台 炭点前 炉
2015年1月7日 「炭台 炭その他の配置
2014年12月30日 「紙釜敷 炉 風炉
2014年11月29日 「釜の湯 煮え音
2014年11月13日 「羽箒 羽根 炭点前
2014年10月28日 「炉 五徳の爪の向き
2014年10月16日 「風炉 土風炉 炭点前 終り
2014年10月13日 「風炉 釜敷・風炉・釜 向き
2014年10月13日 「風炉 香合の位置 炭点前

2023年4月9日日曜日

旅箪笥 点前の終わり 柄杓を棚に掛ける

 旅箪笥の点前の終わりに柄杓を棚に掛ける(飾る)。
その順序が何種類かあるように感じられるが、実は同じ順序になっている。
薄茶で水指を引き出して使う場合が基本となっている。
小棚で柄杓蓋置を飾る場合と何ら変わりはない。

(Ⅰ)薄茶 水指を引き出して使う場合(基本になる)
(1)点前の終わりになったら、
(2)水指から釜に水を足す。
(3)釜の蓋を閉める。
(4)柄杓を蓋置に引く。
(5)水指の蓋を閉める。
(6)柄杓を左手で旅箪笥の上棚板の切り込みに掛ける。
(7)蓋置を左手に載せて棚正面に廻る。
(8)蓋置を棚底板の柄杓の柄の手前に置く。
(9)茶碗を仮置きして、茶器を中棚板に飾る。
(10)建水と茶碗を水屋に持ち帰る。
(11)水次ヤカンで水指に水を足す。(水指は畳の上に下ろす)
(12)旅箪笥の戸を閉める。
(13)水次ヤカンを水屋に持ち帰る。

(Ⅱ)薄茶 芝点の場合
基本になる水指を引き出す場合と同じ順番で出来ない部分だけを少々変えている。
(1)点前の終わりになったら、
(2)水指から釜に水を足す。
(3)釜の蓋を閉める。
(4)柄杓を蓋置に引く。
(5)水指の蓋を閉める。

*ここで柄杓を旅箪笥に飾りたいが、中棚板を外に出しているので、柄杓を掛けてしまったら、中棚板を旅箪笥に戻せなくなってしまう。
よって、

(6)外に出している中棚板を旅箪笥に戻す。
(7)柄杓を左手で旅箪笥の上棚板の切り込みに掛ける。
(8)蓋置を左手に載せて棚正面に廻る。
(8)蓋置を棚底板の柄杓の柄の手前に置く。
(9)茶碗を仮置きして、茶器を中棚板に飾る。

(Ⅲ)薄茶 下棚板を上棚板に載せる場合
芝点の場合と変わりはない。
柄杓を旅箪笥に飾る前に、中棚板を元の位置に戻すことになる。

基本の水指を引き出して点前を始める場合と何ら変わりなく点前を進めている。

(Ⅳ)濃茶の場合
引き出してある水指の前に茶入を置いて点前を始めるのは、薄茶の基本の場合と変わりないが、
点前の終わりには、上棚板の切り込みの位置に仕服を仮置きしているので、水指の蓋をした後すぐに柄杓を旅箪笥に飾ることが出来ない。
よって、
一度 柄杓蓋置を建水に仮置きしておいて、仕服(茶入茶杓も)を拝見に出した後、柄杓蓋置を旅箪笥に飾ることになる。

どの場合でも、小棚に柄杓蓋置を飾る場合と順序は何ら変わることはない。

下記も参照
2021年4月1日 旅箪笥 中棚の3通りの扱い 薄茶 炉
2021年4月9日 旅箪笥 柄杓蓋置飾り残し 棚板 炉
2022年4月26日 旅箪笥の戸 薄茶器拝見の場合の扱い 炉

2023年3月2日木曜日

茶事の箸、黒文字など

茶事の箸、黒文字など

膳の箸(長さ 8寸5分)は、右側を膳の端に掛けて、左側を膳の中に落として置く。

箸は右上左下の斜めにして、膳に置く(掛ける)ことになる。

利休形の膳の箸は、杉で作り、長さ8寸5分、両端に向かって少し削って細くしてある。


客も、食事中の箸の置き方は同じにする。

使っている途中で、箸の左端の下に懐紙を敷く人もいるが、私は必要ないと思っている。


(理由)

膳は汚い物ではない。

食べている箸先が汚れているから、それを気にするのだろうが、膳が汚れたのなら、最後に軽く懐紙で拭いておけば良い。


言うまでもないが、

懐石の最後に箸を落とす時には、箸全体を膳の中に落とす。

膳が丸くて、手前にスペースがない時には、器を動かして膳の中央の広い部分に落とす。


八寸盆でも、青竹の両細(長さ 8寸5分)は同じ様に左端を落して置く。


焼き物では、青竹の両細(長さ 8寸5分)は、器の端から端に水平に置く。


鉢類も、白竹の両細(長さ 8寸5分)は縁に水平に置く。


強肴を小さな器に入れて出す時には、杉の箸(長さ 6寸)は水平に置く。


菓子を縁高で出す場合、

黒文字(長さ 6寸)は蓋の上に載せて出す。

客は一段取って置いた時には、黒文字は右側を端に掛け、左側を縁高の中に落とす。


喰籠に菓子を入れて出す時には、

黒文字(長さ 6寸)は蓋の上に載せて出す。

客は蓋だけを次客に回す場合には、黒文字は喰籠の身の縁に水平に載せて回す。


なお、喰籠の蓋だけを次客に回す事はお勧めしない。

茶事の時は特に注意すべきである。

身と蓋は一緒の物だからである。

身に蓋をして一緒に回しても、それによってどれ程 時間が長くなる訳でもない。


菓子を鉢に入れて出す時も、

黒文字(長さ 6寸)は縁に水平に置く。

鉢が大き過ぎてどうしようもない時は、左側を落としても仕方ないだろうが、

出来たら、斜めに置く等水平にする工夫をすべきだろう。


ぜんざい等を菓子として出す時には、杉の箸(長さ 6寸)1本と黒文字(長さ 6寸)1本を一膳(1セット)にして、水平に置く。


小さな丸盆にぜんざいの椀を載せて一人づつに出す時には、右側を縁に掛け 左側を盆に落して置く。


昔は、菓子に黒文字を付けて出された時には、客は黒文字を持って帰ったらしい。


同じく、杉の箸1本と黒文字1本を一膳(1セット)にして付けられた時には、杉箸は折って菓子器に入れて返し、黒文字は持って帰ったらしい。


昔は、黒文字はその茶事の為に亭主が自分で削っていたから、客は頂いて帰ったのだろうが、現在では亭主は黒文字を買っており、使い回しているので、返すべきだと思う。

杉箸も折らずに返すべきだと思う。


当然だが、

杉でも竹でも、水に漬けて濡らして、軽く押さえ拭きして出す。

茶事であったら、濡らした箸や黒文字を、濡らして絞らないままの布巾の間に入れて置いて、必要に応じて出して使ったら宜しい。


黒文字も、手に入るのであれば先が矢筈に切ってある物が良い。

矢筈の黒文字(6寸)が表千家流。

強肴などに使う杉箸(長さ 6寸)も同様に表千家では先を矢筈に切った物を使う。


黒文字や杉の箸の形・置き方は、流儀によって違いがあるようだが、上記は表千家流の方法となる。



以上


2022年10月7日金曜日

掻き上げ灰 風炉

 風炉の終りの名残りの季節に鉄前欠き風炉などにする。

筋は外側(風炉の壁側)から灰の峰に向かって火箸で掻き上げる。
間隔は適当で良いが、等間隔にする。
五徳の爪の幅を見ながら、適当な間隔にすれば良い。

掻き上げた灰が、筋の両側に盛り上がり、灰の峰を下るあたりに溜まっているのが風情がある。
峰の内側にこぼれた灰はそのままにしておく。
わびた灰形なので、意識した手を加えない方が良い。

火箸1本を定規代りにして、もう1本の火箸で掻き上げる。
等間隔になりづらく、斜めになり易いので、前もって峰の外側に火箸で点を打っておくと良い。
場合によっては、風炉の壁側にも打っておくと良い。



2022年8月3日水曜日

茶碗を出す 向き

 お茶を点てたら、茶碗の正面を客に向けて出すが、
出す茶碗の向きは、炉の場合も風炉の場合も同じで、真正面に向けて出す。
斜めに向けて出すことはない。


客が茶碗を返す場合も同じ。

2022年5月31日火曜日

稽古と茶事との動作の違い

稽古での動作と茶事の時の動作は違う事がある。 

稽古は、茶事の為の稽古だが、 茶事の時には稽古の時と全く同じ動作をする訳ではない。 稽古は稽古である。

特にお辞儀については、勘違いしている人も多いと思う。

(1)稽古では、
点前の始まりに、亭主は茶碗などを膝前に置いて、亭主と客は同時にお辞儀をする。
これは稽古の動作であって、稽古人同士が、これから稽古を始めますの挨拶である。

(2)茶事であれば、
亭主は茶道口で茶碗を前に置いて点前を始めます等のお辞儀はしない。
初座の始まりに亭主と客はお辞儀を交わし挨拶をしているので、後座の濃茶点前の始まりに再度挨拶をする事はない。
亭主は、茶碗を前に置いて襖を開け、お辞儀はせずに、そのまま立って茶室に入って点前を始める。

(3)初座ではあるが、炭点前の場合も同じで、
亭主は炭斗を取りに水屋に戻ったら、
炭斗を持って立ったまま茶室に入って炭点前を始めれば良い。

(4)初座ないし後座の始めに客は茶室に入るが、その入る時も同じで、稽古と茶事では違いがある。
稽古では、茶室に入る時には、客は襖を開けてお辞儀をする。
これは、これから稽古をさせて頂きますのお辞儀である。
柔道剣道で道場に入る時にするお辞儀と同じである。

(5)茶事で、客が茶室に入る時には、扇子を前にし襖を開けて、茶室の中をうかがい、その後茶室に入る。
お辞儀をしている訳ではない。
中の様子をうかがっているのである。

(6)お辞儀は、
AがBに対して何かの挨拶でお辞儀をし、
それに対して、
BがAにどう致しまして等のお辞儀を返す。
AとBが同時にするお辞儀はない。

(7)総礼と言われる亭主と客が同時にするお辞儀は、稽古だけのものである。
客一同が一緒に亭主に向かってするお辞儀(薄茶のお仕舞の挨拶など)はあるが、
亭主と客が同時にする総礼は、茶事ではない。


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